ザ・和歌山「ミカンの梅酒」を新発売


 酒造会社で梅酒約30種類を販売する中野BC(和歌山県海南市)は、和歌山を代表する特産物”有田みかん”の完熟果汁を、完熟した紀州南高梅の梅酒に加えたカクテル梅酒「紀州 完熟みかん梅酒」を2011年2月19日(土)から、全国の業務用酒販店・飲食店向けに販売します。



 使用する100%のミカン果汁は、12月以降の完熟したミカンの果肉のみを搾汁しており、甘味とコクが特徴です。梅酒を加えた時にバランスの良い糖酸比※1にするため、有田ミカンでも希少な高糖度約11度の果汁を選定、高級なミカンジュースの販売で有名な「早和果樹園」に生産を依頼しています。
※1:糖酸比はおいしさを測る指数で糖度と酸度を割った比率

 

 ミカン果汁は柑橘類の中でも香りが少ないため、梅酒にすると梅酒の香りが際立ち商品化が難航、果汁の選定と配合に5年※2を費やしました。
ミカン果汁を扱う各社の生産方法や調達量を考慮し、数十社の中から当社の”完熟梅酒”と相性の良さそうな約10種を厳選、それらの配合を繰り返しながら、糖度・酸味・香りが最適になるよう微調整したこだわりのカクテル梅酒です。
※2:2005年10月頃から商品開発

 

 口に入れると完熟ミカンの甘味・コク・酸味が広がり、最後にしっかりとした梅酒の甘い味わいと香りが残る商品です。

 

 和歌山を代表する果実「梅」と「みかん」を組み合わせ、なかでも”完熟果実”のみを使った”ザ・和歌山”といえるカクテル梅酒です。ミカン・梅のさわやかな酸味が和食にも合い、これからの季節は脂ののった焼き魚や煮込んだ肉料理にもオススメです。

完熟果実でミカン・梅酒 本来の味を最大限引き出した商品

 本商品は当社の梅専門の研究所「食品科学研究所」所長・我藤が和歌山各地から約10種類のミカン果汁を取り寄せ配合し、50通り以上の試作を繰り返してきました。

 

 ミカン果汁はこれまでに発売した柑橘系のカクテル梅酒「ゆず」「はっさく」「じゃばら」に比べると香りが少なく、果実の選定とレシピ作りに5年を費やしました。

 

 最終的に使用するのが、和歌山県有田市のミカン専門の果樹園「早和果樹園」がつくる糖度約11度の100%果汁です。12月以降の完熟したミカンのみを絞り甘味・コクにこだわった果汁で、当社商品のために生産量を新たに確保していただき、この度の商品化にこぎつけました。

 

 「早和果樹園」は、皮に含まれる油成分による雑味をなくすため果肉のみを絞ります。一つ一つ皮を手作業でむいた後に薄皮ごと細かく砕いてから搾る独自製法を採用しているため、ミカンをそのまま食べているような味わいです。ミカンの薄皮にある繊維質を粒子になるまで砕くため繊維がとろみにかわり、まろやかな口当たりを生み出します。

 

 ミカンと梅酒の芳醇な香りや甘味、コクといった深い味わいに、柑橘系のさわやかな酸味が加わった、今までにない梅酒をお楽しみいただけます。

 

早和果樹園について:昭和54年創業、和歌山県有田市のミカン専門の果樹園。ジュース・ジュレなどの加工品は通販でも人気があり全国にファンがいます。

【梅酒の特徴】…”梅酒杜氏”が収穫から果実の取り出しまで指揮

 ミカンを加える梅酒は、当社の”梅酒杜氏”がこだわり抜いてつくった、採りたての完熟梅のフルーティー感を閉じ込めた、豊穣な味わいと甘い香りが特徴です。

 

 梅酒の梅は、2Lサイズ(約4cm)以上の粒が大きく肉厚で、果肉が柔らかい完熟した紀州南高梅のみを農家から直接仕入れています。

 

 梅の味わいを深くし、見た目を透き通った琥珀色に仕上げるため、傷がついた梅をより分け、良質のものを社員が一粒一粒を選別しています。

 

 梅の実は痛みやすいため、現地加工できる利点を生かし、入荷後すぐに水洗いとアク抜きを行い、仕入れ当日または翌日には蒸留酒に漬け込みます。

 

 また、熟成には梅の実の表面を、高い濃度のアルコールにしっかりと触れさせる必要があり、水分は大敵です。梅が痛まないよう日陰で水切りし、乾燥状態を見極め漬けこむタイミングを見計らっています。

 

 約半年間漬け込んだ後、梅酒のクエン酸や糖度を計測し、”きき梅酒”を繰り返しながら、果実を取り出す日にちを決定しています。

酒類不振の中、梅酒市場活況!出荷数量5年連続増中野BC、20種の”カクテル梅酒”開発!売り上げ5年で25倍に

 酒類が不振の中、梅酒の出荷数量は2003年から5年連続で増加※しています。2010年も7月までの累計から予想すると出荷増が見込めます。
※出所: 日本洋酒酒造組合

 

 当社はそうした機運にいち早く着目し、清酒の需要落ち込みの起死回生策として5年前から”カクテル梅酒”の商品開発に着手。フルーツや野菜を使った梅酒を一年に4種、計20品種を新たに開発しました。地元の果物であるブルーベリーやイチゴ、ハッサク、じゃばらを使った梅酒や、地元名産の木の芽・山椒を使った梅酒、国産のユズ、シークワーサーを使ったものなど、多彩な展開でお客様から好評を得ています。

 

 需要の一歩先をいく商品展開で、梅酒の売り上げが5年前の25倍まで急伸しています