外国人労働者の雇用を考えている経営者の方へ⑥

今回は、「永住資格者」などのケースについて勉強をしていきたいと思います。

永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者を使用する場合

日本での活動に制限のない在留資格(永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者)については報酬を受ける活動に従事する場合でも資格外活動の許可は不要なので、通常の日本人を雇用する場合と同様に雇用することができますが、外国人であるといって不当に安い賃金で雇用すれば最低賃金法に抵触し、不当に長時間労働させれば労働基準法に抵触することになります。

なお上記、永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者、の資格を取得するために必要な書類は以下に述べます。

a)永住者

永住者資格を取得するために必要な書類は以下の通りです。
①永住許可申請書
②申請理由書
③身分関係を証明する資料
 (ァ)日本人の配偶者は日本人の戸籍謄本及び配偶者の本国における
   婚姻証明書又は戸籍謄本、日本人の子は日本人親の戸籍謄本及び
   子の出生証明又は認知届受理証明書
   日本人の養子は日本人親の戸籍謄本と子の本国の戸籍謄本等
 (イ)永住者の配偶者および子の場合は戸籍謄本、婚姻証明書、
   子の出生証明書等
④申請人の外国人登録原票記載事項証明書と家族全員の外国人登録原票記
 載事項証明書又は住民票の写し
⑤申請人又は申請人を扶養する者の職業を証明する資料
⑥申請人又は申請人を扶養する者の所得を証明する資料
⑦申請人又は申請人を扶養する者の資産を証明する資料
⑧住民税課税・納税証明書
⑨身元保証人に関する資料(・在籍証明書 ・源泉徴収票、住民税の課税
 納税証明書・住民票の写し又は外国人登録原票記載事項証明書)
⑩住居報告書および家族状況報告書

(b)日本人配偶者等

日本人配偶者等の資格を取得する場合の必要書類については以下の通りです。
●外国人本人が準備する書類
   ①パスポートの写し
   ②写真
   ③婚姻を証明するもの(原本)
●招聘者が準備する書類
   ①在留資格認定証明書交付申請書
   ②招聘する者の戸籍謄本
   ③招聘する者の在籍証明書
   ④招聘する者の住民票の写し
   ⑤招聘する者の源泉徴収票、課税・納税証明書
   ⑥身元保証書
   ⑦返信用封筒
●その他、婚姻の実体を証明する資料等
   ①親・兄弟等が結婚の事実を承知し賛成している証拠(嘆願書等)
   ②同居生活を行うことの証拠(スナップ写真等)
   ③扶養していることの証拠(送金記録等)
   ④扶養事実を記載した源泉徴収票
   ⑤月額20万円を超える収入(安定性・継続性)
   ⑥同居する配偶者の氏名が記入された賃貸借契約書
   ⑦愛情の証(手紙等)

たとえば外国人配偶者が海外に居住している場合には、海外から日本へ呼び寄せる必要があるので在留資格認定証明書を日本人配偶者が日本の入管から取得してそれを外国人配偶者へ郵送し、それを受け取った外国人配偶者はその国の日本大使館、領事館にそれを示してビザを取得してから日本に入国します。
逆に外国人配偶者が既に日本になんらかの在留資格をもって居住しているような場合には現在の在留資格から「日本人配偶者等」の在留資格へ変更する必要があります。
いずれも在留期間は5年または1年で、日本で労働する場合の規制は特にありませんので、日本人と同様の労働条件で雇用する必要があります。
ただし不当に廉価な賃金での労働は最低賃金法に違反となり50万円以下の罰金等が科せられる可能性があるので注意が必要です。

永住者の配偶者等

永住者の配偶者等とは、
①日本に永住者の在留資格をもって在留する者の配偶者、
②「特別永住者」の配偶者
③「永住者・特別永住者」の子として日本で出生した者     

で、引き続き日本に在留している者をいいます。
また在留期間は5年または1年で、この場合も就労については労基法や
最低賃金法等の規制はあるものの、入管法上の規制は特にありません。

「永住者の配偶者等」の必要書類については以下の通りです。

●外国人本人が準備する書類
   ①パスポートの写し
   ②写真
●招聘者が準備する書類
   ①在留資格認定書交付申請書
   ②招聘する者の戸籍謄本
   ③招聘する者の在籍証明書
   ④招聘する者の外国人登録原票記載事項証明書
   ⑤招聘する者の源泉徴収票、課税・納税証明書
   ⑥身元保証書
   ⑦返信用封筒
   ⑧その他申請人との親族関係、扶養関係等を証する資料

(d)定住者

定住者とは、法務大臣が個々の外国人について特別な理由を考慮して日本に居住することを認める者で、人道上の理由その他特別の理由があることが必要となります。
具体的には法務省の告示で定めがあり、たとえば「海外に移住した日本人の子孫で、日経2世から4世まで」や「中国残留邦人と一定のその親族」などの場合です。
在留期間は5年または1年で、在留資格申請に必要な書類は以下の通りです。

 ①在留資格変更許可申請書
   ②離婚の記載のある前夫(妻)の戸籍謄本
   ③申請理由書
   ④親権を証する書類
   ⑤日本人実子の養育状況説明書類
   ⑥営業許可証の写し、確定申告書の写し
   ⑦住民税の課税・納税証明書
   ⑧外国人登録原票記載事項証明書
   ⑨パスポート原本
   ⑩身元保証人の身元保証書、在籍証明書、源泉徴収票、住民票
●招聘者が準備する書類
   ①在留資格認定証明書交付申請書
   ②招聘する者の戸籍謄本
   ③招聘する者の在籍証明書
   ④招聘する者の外国人登録原票記載事項証明書
   ⑤招聘する者の源泉徴収票、課税・納税証明書
   ⑥返信用封筒

いかがでしたでしょうか?

今回は、以上になります。

次回、最終回は「在留資格の変更」について勉強をしたいと思います。

執筆者紹介

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